記憶のメカニズムについて
大きな事故や事件でPTSDになったり、
そうでなくともトラウマを抱えたり、
過去の記憶がフラッシュバックしたりします。
そうなると、
動悸がしたり嫌な汗をかいたりと
日常生活に支障をきたすことがあります。
そんな我々の「記憶」について、
どういったことが心理学的に言われているかを紹介します。
「記銘(コード)化」「保持(保存)」「再生(検索)」
そもそも我々が物事を記憶をするメカニズムは
どういったフローでなされているかご存じでしょうか?
記憶のメカニズムを知ることによって、
メンタルヘルスに生かすだけではなく
受験生の勉強学習に活かせたり、
社会人ならば、
嫌な場面に直面した時に、
必要以上に惑わされないヒントになります。
我々の「記憶」は3つのステップを経ると言われています。
「記銘」「保持」「再生」です。
記銘(コード)化とは
記憶は情報をキャッチすること方始まります。
触覚・視覚などを通じて、
外部刺激を受け取ります。
ここで面白いのが、
情報をキャッチした時に、
無意識に我々はふるいにかけていることです。
情報は、重要度と
好感度でふるい分けされます。
「好感度」で記憶がされやすくなる特性を学習に活かせば、
嫌々ながら学習をするよりも、
嘘でも良いので楽しみながら勉強をしていったほうが、
覚えやすいことになります。
「好きこそ物の上手なれ」の言葉は
言い得て妙です。
保持(保存)とは
外部刺激をキャッチする「記銘」の次は、
記憶を留めておく「保持(保存)」です
学生の特に、
試験勉強で単語カードや
ノートなどに覚えておきたいことを
何度も書いたと思います。
ちなみに、
この繰り返しで定着させる行為を、
専門用語では「リハーサル」と言われます。
繰り返して
「短期記憶」から
「長期記憶」への移行を促しています。
再生(検索)とは
記憶を思い出すステップは
「再生(検索)」と呼ばれます。
勉強で例えるならば、
試験問題を解いている段階に該当します。
この時、緊張状態だと、
パニックになり、
思い出そうと思っても思い出せません。
落ち着いて一旦冷静になると思い出せるので、
試験中などでパフォーマンスを上げたい場合
焦らずに、リラックスしてください。
ちなみに、
「あーここまで出掛かっているけど、
思い出せない!」
このもどかしい場面を英語では
「Tip of the tongue」を言います。
英語の熟語にもなっていて、
ネイティヴにも通じるワードです。
私の時代では、
大学入試にも出たワードと、記憶しています。
ちなみに、tongueは舌。タンです。
牛タンは、牛tongueだったのですね。
「系列位置曲線」と「リハーサル」で記憶を長期保存
「系列位置曲線」とは
心理学者のアトキンソンが
「系列位置曲線」を見つけました。
簡単に言ってしまうと、
初めと最後が我々の記憶に定着しやすい特性のことです。
校長先生やPTA会長の長い話を思い出した時に、
初めと最後に言った言葉は、
思い出しやすくありませんか?
一方、肝心の真ん中の部分は、
言われてみれば、
思い出しにくいと思います。
SDS法というマーケティングの手法があります。
初めと終わりにサマリーを持ってきて、
真ん中で詳細を述べる手法です。
思うにSDS法は「系列位置曲線」の特性を考慮し、
克服しようとする試みなのかもしれません。
「リハーサル」とは何?
一生懸命反復して物事を覚えることを、
専門用語で「リハーサル」と紹介しました。
実はリハーサルには2種類あります。
反復記憶の「維持リハーサル」と
関連記憶の「精緻化リハーサル」です。
覚え方自体は、
聞いたことがあるかもしれません。
単語カードなどで「りんご、猿、木…」と覚えていくのが「維持リハーサル」で、
「りんごを持った猿が木に登って…」と覚えていくのが「精緻化リハーサル」です。
何かを記憶したいときは、
関連性を持たせた「精緻化リハーサル」の手法の方が覚えやすいものです。
「鳴くよ(794)ウグイス平安京」など
歴史の年表を覚える手法は「精緻化リハーサル」だったのですね。
忘れたくても強烈な記憶となる「フラッシュバルブ記憶」
記憶には厄介な側面もあります。
事故、死別、衝撃ニュースなど、
衝撃的な出来事は記憶しようとしなくても覚えてしまいます。
これを「フラッシュバルブ」と言います。
「フラッシュバック」じゃないの?と思いますが「
フラッシュバルブ」です
なので、刺激の強すぎる負の情報は避けたいものですね。
まとめ:記憶の特性を活かすと試験勉強に有利
記憶のメカニズムを知ると
試験勉強に活かせます。
いやいや学習するよりも
楽しく学習した方が記憶は定着します。
一方、衝撃的な出来事は反復しなくとも、
覚えたくなくとも記憶に刻まれてしまう特性もあるので
ニュース報道など刺激的なものは
一定の距離を置くなどして、
程よく付き合っていくのが
健康的なメンタルの維持には
必要なことです。
休職の過ごし方。メンタル系の資格取得はいかがでしょうか?
記憶のメカニズムを含め、
メンタル心理を学ぶと、
様々な気づきや日常の過ごし方のヒントを得られます。
休職中にメンタルカウンセラーの資格勉強をして
無事に取得することができました。
メンタルや心理について学んで得た知識は、
その後の生活に活かされています。
休職中など、元気になって
何おかやってみたい気持ちになってきたら
心理学について学んでみるのも
有意義な休職の過ごし方です。
詳細は下記記事にまとめましたので、
興味がある方は、覗いて行ってみてください。
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